令和3年最新年末調整対策の準備をしましょう。私の会社では年末調整のクラウドシステムを利用していますが、申告書への従業員の押印が必要だったため、完全電子化できませんでした。今回の改正により、押印の必要がなくなったため、電子申請で年末調整作業がとても楽になりそうです。
早めに従業員向け説明資料や入力マニュアル等を作成をして、年末調整業務に備えましょう。
申告書類を紙に記入して提出してもらう場合は国税庁HPからダウンロードして印刷の準備をしましょう。
令和3年版 源泉徴収のしかた|国税庁 (nta.go.jp)
こちらの記事では令和3年度の改正ポイントをご説明いたします。
今回の改正により、2021年4月1日以降提出分から、税務署長への事前承認が不要になったため、社内の年末調整業務の電子化がしやすくなりました。
電子データでの保存が可能となりました。
電子データは個人情報漏洩しないように以下のいずれかで送信する措置が必要です。
①勤務先へはインターネット経由のメールで送信する
⇒電子署名またはパスワード設定が必要
②USBメモリ等に保存して勤務先に提出する
⇒電子署名またはパスワード設定が必要
③社内共有フォルダ等に保存する
⇒勤務先提出部署と従業員のみがアクセスな領域に保存する
④社内LANにログインしてメール送信する
⇒外部者が入れない状況でのメール送信
提出された電子データが従業員本人からを確認することが必要です
①従業員が申告書情報に電子署名を行い、その電子署名の電子証明書と申告書情報を勤務先に 送信する
⇒マイナンバーカードの裏面にあるICチップに署名電子証明書が格納されています
電子署名を利用するためには、ICカードリーダ・「Adobe Acrobat DC」と「PDF署名プラグイン」のインストールが必要です
②従業員が勤務先から通知を受けたIDおよびパスワードを用いて、勤務先に申告書情報を送信する
⇒年末調整申告書データそのものにパスワードを付けて送信または社内LANにログインし、その従業員のみが送信できる
電子メールアドレスから送信します
出典:国税庁 PDF「年末調整手続の電子化及び年調ソフト等に関するFAQ」
お馴染みの申告書ですが、令和3年度分より㊞マークも無くなっています!
出典:国税庁ホームページ「給与所得者の扶養控除等の(異動)申告」
消費税引き上げや新型コロナウイルス感染対策により、「控除期間13年の特例措置」の期間延長と要件が緩和されました。
■「控除期間13年の特例措置」とは…
住宅購入や増改築にあたり、10年以上のローンを利用した場合、ローン残高の1%を所得税から控除できるのが「住宅借入金等特別控除」ですが、2019年の消費税増税を受け、
「2019年10月1日~2021年12月31日」までに入居した場合は控除期間を13年に延長する特例です
入居期限:2021年1月1日~2022年12月31日
のうち、契約期限が以下に該当することが必要です
注文住宅:2020年1月1日~2021年9月30日
分譲住宅:2020年12月1日~2021年11月30日
床面積要件:50㎡ ⇒ 40㎡
ただし、合計所得金額が1,000万円以下の方です
■注意!「住宅借入金等特別控除申告書と証明書」の電子化が開始されましたが、「証明書」については、従来通り紙による提出が必要です!!
・居住年が平成31年・令和元年(2019年)以降の場合
⇒「住宅借入金等特別控除証明書」はe-taxやマイナポータルからダウンロードできるため、電子申請に利用可能
・居住年が平成30年(2018年)以前の場合
⇒申告書を電子化することで、従業員は「住宅借入金等特別控除申告書と証明書」には何も記入せずにそのまま本年度分を提出してください
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